【山形市】当時の面影が今も残る『山形県立博物館 教育資料館』

○概要
山形県立博物館教育資料館は、山形県立博物館の分館として昭和55年に開館しました。展示室は、明治の面影をそのまま残す「旧山形師範学校」の教室を活用しています。江戸時代から現代に至るまで、山形県の教育に関するあゆみを知ることが出来る展示となっています。
『山形県立博物館 教育資料館』では、山形県での教育についての展示を行っています。
館内は江戸時代の藩校から戦後の教育改革まで、時代毎に7つの展示に分かれており、当時使われていた資料や再現したジオラマが展示されています。
同館に行った時は曇りだったので少し写真映りが良くなく、何か事件が起きそうな雰囲気になってしまいました・・・笑
資料館として使われている懐かしい建物は、実際に明治時代に建てられ師範学校[1]戦前にあった先生を育てる学校として使われていた建物です。明治時代に建てられた建物という事もありルネサンス方式が採用されているようです。

館に入ったら入館料を払って見学開始です!入館時にパンフレットとチケットが貰えるのですが、チケットがしおりになっています。手触りも結構よく、実際にしおりとして活用中です。
○基本情報
・入場料金
大人 150円 小人(未成年者) 70円 学生 70円
5月5日(こどもの日)と11月3日(文化の日)は無料
・営業時間
9:00~16:30(最終入場は16:00)
・休館日
毎週月曜日と祝日
(4月29日 5月3日~5日 11月3日は開館)
・アクセス
〒990-0041
山形県緑町2-2-8
(バス 「JR山形駅」発~「沼の辺」行または「千歳公園」行乗車後、「北高前」下車)
○山形県で教育が始まる

江戸時代になると戦が少なくなり文化を重んじる時代へと全国に藩校[2]江戸時代に藩士の子弟を教育するために建てた教育機関が増えていきました。山形県も例外ではありません。
明治時代に入ると学制が公布され、山形県にも近代的な教育を行うために学校が建てられるようになっていきます。明治40年(1907年)になると山形県での就学率は90%になり全国3位の就学率となりました。
山形県は全国3位の就学率になるわけですが、教育制度黎明期は女子の就学率がかなり低かったようです。
というのも、当時は貧しい家庭が多く家の手伝いをさせられている子供が多かったのです。それに加え、親たちも教育の価値というものが分からなかったので学校に行かせるのに抵抗があったことんだとか。
NHKで放映されていたドラマ「おしん」の主人公は山形出身で子守奉仕として他県に出されていましたよね。そんな、ドラマの世界の話が昔は当たり前だったのです。
○昭和以降の教育制度

時代は明治・大正から昭和へと移ります。昭和初期の教育は自主性を尊重する教育へと変貌していきましたが、それらは終わりを迎えます。戦争の時代へ突入していくのです。
戦争に突入すると学校は国民学校と呼ばれるようになり軍事色が強くなっていきます。第4展示室・第5展示室は戦時中に使われていた教科書・道具が多く展示されており、今まで展示されていた教科書とは明らかに特色が異なり、時代の移り変わりがよく分かるので面白いかったです。

展示室5には昭和45年(1970)に旧大曾根役場の大掃除中に見つかった「戦ふ少国民」というタイトルのVTRを観ることが。
VTRでは戦時中の子供たちの模範となる行動はどのような行動かを啓発する内容となっています。学生は中学生以上の女子は工場で働き、男子は戦場へ行くというのはよく聞いていましたが、小学生にフォーカスしている資料は少ないイメージなのでかなり貴重なのではないでしょうか。
○最後に

今回は山形の博物館を紹介しました。駅から少し遠いですが行く価値はあります!あの建物内の雰囲気はとてもよかった!国の重要文化財に指定されていだけあり建物だけでも見る価値はあるかと。勿論、館内の展示も興味深いものが数多くので山形市に寄ることがあったら是非行って見てほしいです。
この日は1日で5つの博物館に寄ったのでかなり疲れました・・・笑
帰りは「そば処 庄司屋」で蕎麦を食べて帰宅しました。
○公式HP