【ハノイ市】オススメ観光スポット『ベトナム軍事歴史博物館』

ベトナム旅行へ行ってきました。今回は初の海外博物館を紹介します。
やはり海外の博物館。日本じゃ絶対に観られないような展示でした。実際に使われていた兵器を間近で、しかもかなりの数が展示されています。
当博物館は大きく分けるとベトナム戦争[1]インドシナ戦争後に南北に分裂したベトナムで起こった戦争の通称。1975年4月30日サイゴン市が陥落したことで戦争は終結した。、インドシナ戦争[2]1946年から1954年にベトナム民主共和国の独立をめぐってフランスとの間で行われた戦争、20世紀以前の戦争の3つに区分されています。
ベトナムは陸続きという事もあり帝国主義以前の時代から中国への抵抗も何度かしていたようです。日本が20世紀以前に攻め込まれた歴史は元寇ぐらいですが、通常はどこの国も他国との戦争を繰り返しており、日本が如何に立地に恵まれてるか改めて考えさせられました。
○基本情報
・入場料金
大人 VDN 40,000 7歳~大学生 VDN20,000 6歳以下 無料 (カメラ持込みはVDN30,000)
・営業時間
8:00~11:30 13:00~16:30
・休館日
月曜日 金曜日
・アクセス
28A Dien Bien Phu St. Hanoi
○日本じゃ観ることが出来ない兵器の数々

博物館の敷地に入るとすぐ目の前に現れるのはソビエトが開発した航空機「MIG-21」が展示されています。この戦闘機、エースコンバット(無印)でとてもお世話になりました。
因みにこの「MIG」という名前、ヴィクトル・ベレンコ中尉がソビエトから日本の函館空港に亡命[3]1976年9月6日にソビエト連邦現役将校ベレンコ中尉が最新鋭の戦闘機MIG-25に搭乗し函館空港に着陸。アメリカへの亡命を求めた事件。してきた時に搭乗していた航空機が「MIG-25」でした。その時、ニュースで聞いたことがある人も多いのでは?

続いてM-113装甲兵員輸送車。この兵器はアメリカで作られ今でも現役で使われているんだとか。
このM-113はサイゴン政権[4]ベトナム戦争時のアメリカの支援を受けていた政権。ベトナム共和国。の第17装甲艦隊を追跡した時に南ベトナム解放軍[5]反サイゴン政権・反米・反帝国主義を標榜とする軍事組織によって回収されたものとありました(英語苦手なので合ってなかったらごめんなさい)。

続いてアメリカで開発されたM-48パットンです。この戦車は朝鮮戦争[6]1950年から1953年の間に朝鮮半島で大韓民国と北朝鮮の間で起こった戦争で使用するために開発されましたが結局朝鮮戦争には間に合わなかったんだとか。ですがベトナム戦争では主力の戦車として使われるようになります。
この戦車「ウルトラマン」で怪獣を迎撃するシーンにも登場しているそうです。
他にも掃射砲、クラスター爆弾など様々な兵器が外に展示されています。軍事歴史博物館という名前ですが、博物館の外はベトナム戦争に纏わる展示品が多くあります。
○やはり社会主義国家!赤が多く使われてる!

館内にはベトナム戦争だけではなく、フランスとの戦いとなったインドシナ戦争の品々も展示されています。
館内ですが赤の装飾が多く、今社会主義国家にいるんだなってすごく思いました笑
ちなみに上の写真は「T54B式戦車 843号」。ソビエト製の戦車です。この存在感がある戦車、これはベトナム戦争時に北ベトナム政府軍に使用しており、1975年にサイゴン陥落の際に南ベトナム政府の「大統領官邸」に突入した戦車でもあります。当戦車は2012年に国宝指定されています。

展示品は拳銃・火炎放射器・装備品、戦争に使われていた製品が多く展示されています。インドシナ戦争以前の戦いでも使われた武器も展示されています。
勿論、中世的の戦で使われているような剣や弓が展示されているのですが、それらの武器はインドシナ戦争・ベトナム戦争でも使われているのが面白いところ。ゲリラ戦法を活用した戦いだったこともあり、音が出ない武器も重宝されたのでしょう。WWⅡで活躍したジャック・チャーチルのように[7]第二次世界大戦に活躍したイギリスの軍人。近代兵器が活躍する中、剣(クレイモア)やロングボウ・弓矢で戦果を上げた。。
もしも、ベトナムが2つの戦いに負けていたらこれらの展示されている武器は押収されて、当博物館は無かった可能性が高いです。
○さいごに

今回初めて海外の博物館に行ったのですが、自分の中ではゲームの世界だけだったものが現実に見れてとても感動しました。
帰る前に博物館に隣接されているカフェで一休みしてホテルへ帰りました。
○脚注
↑1 | インドシナ戦争後に南北に分裂したベトナムで起こった戦争の通称。1975年4月30日サイゴン市が陥落したことで戦争は終結した。 |
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↑2 | 1946年から1954年にベトナム民主共和国の独立をめぐってフランスとの間で行われた戦争 |
↑3 | 1976年9月6日にソビエト連邦現役将校ベレンコ中尉が最新鋭の戦闘機MIG-25に搭乗し函館空港に着陸。アメリカへの亡命を求めた事件。 |
↑4 | ベトナム戦争時のアメリカの支援を受けていた政権。ベトナム共和国。 |
↑5 | 反サイゴン政権・反米・反帝国主義を標榜とする軍事組織 |
↑6 | 1950年から1953年の間に朝鮮半島で大韓民国と北朝鮮の間で起こった戦争 |
↑7 | 第二次世界大戦に活躍したイギリスの軍人。近代兵器が活躍する中、剣(クレイモア)やロングボウ・弓矢で戦果を上げた。 |